2020年1月11日と12日の2日間、東京ビッグサイト(江東区有明)でHandMade In Japan Fes 2020冬が開催されました。
今回で9回目となるハンドメイドインジャパンフェス(以下HMJ)は、日本最大級のハンドメイドマーケットプレイス“Creema(クリーマ)”を運営する(株)クリーマ(東京都港区)による大きなイベントのひとつ。全国各地で活躍するクリエイターが東京国際展示場(東京ビッグサイト:東京都有明)に一堂に会し、オリジナル作品を出品、展示販売するのです。
公式サイト https://hmj-fes.jp/ 略称はHMJ。
昨年より冬のイベントが加わり、年2回行われている同フェスはいつも大盛況。東京オリンピック開催に伴い、2020年は会場の都合で今回の冬のイベントのみとなったのも、盛況のひとつの理由になったようです。
1,260ブース、およそ3,000人のクリエイターが集まる!
〝日本最大級のクリエイターの祭典″とあって、HMJのウェブサイトでは1,260件もの出展者が表示されます。パンフレットはあいうえお順にカテゴリーとブース番号、Creemaでの販売サイトなどが紹介されていますが、これがびっちり記載されているのでなかなか読みごたえがある!
事前にHMJのサイトで目的のクリエイターさんをしっかりと確認しておかないと、とてもとても2日間では時間が足りないほどなのです。
一点物がぎゅっとひしめきあうクリエイターエリア
会場は西1,2ホールの貸し切り。クリエイターは全部で9つのカテゴリーにざっくりと分けられており、割り当てられたカテゴリー内にブースがひしめきあうという状況。それはまるで異国の夜の屋台を思わせる風情です。
これに加え、クリエイターの創作活動の一部に触れることのできるワークショップブースやHMJに招かれたミュージシャンのパフォーマンスを楽しめるミュージック&プレイエリア、さらにパフォーマンスを楽しみながら食事ができるフード&カフェテリアに大きく分けられます。
パンフを片手にいざ、出陣! 事前に気になるクリエイターはチェックしていたものの、ほとんど用をなさなかったかな……とにかく一点物が目白押しで、目移りしてしまうのです。
通路の両脇から、クリエイターさんたちの“こんにちは!”が。次々と気軽な挨拶の声がかかってきます。会場では、“お? こんなクリエイターもいたのか!”という新鮮な驚きの連続でした。
そこで今回は2回にわたり、気になったクリエイターさんをご紹介します!
強いこだわりが美につながる ‐ニロス屋-
『近未来のアクセサリー』という副題付きのこのクリエイターのこだわりは、何といっても材料と躯体構造。東京ビッグサイトの建築躯体と同様の構造をしているのです。
美大在学中より、建築構造物の構造がアクセサリーに生かせないかと考えた結果、この形が導き出されたとか。
クリエイターエリアでもアクセサリーのカテゴリーはとにかく競合が多い中、既存の素材をここまで生かしたシャープで洗練されたデザインが目を引きます。
クリエイター情報
ニロス屋 ショーリン
Instagram https://www.instagram.com/nirohs_shorin/
ウェブショップ https://nirohsy.thebase.in/
Creema https://www.creema.jp/c/nirohsy
Minne https://minne.com/@nirohs
通販は苦手、対面接客も軽妙なトークでこなす ‐1001‐
写真では大きく見えますが、実はこれ、最大径が1センチにも満たない小さな貴石をマクラメ技法でピアスのチャームに仕立てているのです。枠はポリエステルの手縫い。石は直接インドに買い付けています。
石の色や玉虫の羽色は写真では再現しきれないところも多く、発送などの手間もかかるため、通販サイトは運営していません。
イベントには積極的に参加して販売しているので、気になる方はぜひTwitterでイベント情報を確認してみて。
クリエイター情報
1001
X(旧Twitter) https://twitter.com/1001stones
宮大工ならではの伝統柄をアレンジ、斬新な装飾品に ‐tumikiclub‐
岩手からの出展。宮大工である安藤 賢(あんどう まさる)の一番の強みは、その伝統柄のアレンジです。緻密な幾何学文様は宮大工ならでは。それをレーザーカットで木片に施し、イヤリングやブローチ、コースターに展開しています。
今回は自身の作品のほか、フィアンセのKogin Tamaが施すこぎん刺繍とコラボしたイヤリングとブローチ、針刺しも発表。伝統的な柄を施されたレーザーカットの木枠に、同じ柄をこぎん刺繍で表現したものは、これまでにないほど新しいアクセサリーに仕上がっています。
クリエイター情報
tumiki club 安藤 賢
HP https://kcassiopea.wixsite.com/craftmap/tumikiclub
Twitter https://twitter.com/tumikiclub
時計の部品はこれほどまでに美しい ‐晃工製作所(こうくせいさくしょ)‐
50~60年前の時計の美しさを再発見できるアクセサリーの製作を行っています。動かなくなった手動巻き腕時計を分解し、そこに埋め込まれた部品類を取り出し、ささやかなフレームの中にデザインしてレジンで埋め込む。
一見単純にも思えるこの作業、実はとても奥が深いのです。優れた芸術的直感がなければできませんよね。
クリエイター情報
晃工製作所 フルヤマ
HP https://kouku-factory.jmdo.com/
Creema https://www.creema.jp/c/koukufactory
Minne https://www.minne.com/@koukufactory
描線のタッチが生きている!元気の出るイラスト ‐NOVI.‐
とにかく、見ているだけで元気が出てくる不思議なタッチで描かれた無邪気なキャラクターが魅力。線が生き生きとしているのです。色使いも印象的。目がキラキラのピンクのペンギンなんて、誰も発想しないでしょう?令和二年は子(ねずみ)年なので、ハムスターのキャラクターにした作品が多く出展されていました。
クリエイター情報
NOVI. イシイ ノブエ
HP https://nobiru-novi.shopinfo.jp/
Creema https://www.creema.jp/creator/768777
このほかにも、ナンスカで取材を交渉しているハヘロに、クリスマスマーケットで出会ったナカタマサミ(オヒネリ2号)、優しい作風で人を魅了するハニカミヤも会場に顔をそろえていました。
次回もHMJで出会った気になるクリエイターを取り上げていきます。お楽しみに!