手芸副資材――ちょっと堅苦しい表現ですが、レースとかボタンとかまち針とか、そういった手芸に関するもろもろの小物を引っくるめてそう言います。
今回はチェコに関する手芸副資材を使ってのちょっとしたDIYもご紹介します。
ボタンがかわいい
東欧、ことにチェコの雑貨を集めているお店をめぐっていると、かわいい小物にたくさん出会います。特に目を引くのはボタン類。とてもアーティスティックな雰囲気です。
ガラスボタン
チェコガラスボタンはチェコビーズの系譜をしっかりと受け継いでいるハンドメイドのものが多いのが特徴です。同じ模様でもひとつひとつ表情が違う所が味わい深くて良いですね。
ガラスボタンは大きいものになるとそこそこ重量が出てくるので、軽くて薄いブラウスにはあまり向かないかも知れません。
一方、厚手のコートにするにはぴったり。ポンチョ風のコートにはボタンがひとつしか付かないときもあるので、アクセントも兼ねて派手な感じのボタンを付けるのもおしゃれです。
ブローチを自作する人もいらっしゃるようです。タレントの山田邦子さんがかつてNHKの趣味の時間に、自身で手作りしたボタンのブローチを紹介していたことがありましたが、チェコガラスボタンを使うとそれだけでかなり雰囲気が出てくると思うのですよね。
糸ボタン
糸ボタンはくるみボタンに近い感じ。ハンドメイドで温かみがあります。色もシンプルな単色遣いのものから途中から色を変えてカラフルなものもあれば、大きさもわりと小さめのボタンから大きなボタンまでさまざまです。
糸ボタンに出会ったのはここ、チャルカさん。大阪に実店舗がありますが、ネットでのショップがとても充実しています。
白ブラウスを一品物に
糸ボタンは軽いのでブラウスにぴったり。真っ白いブラウスにボタンをこれに付け替えただけですごくかわいく仕上がります。私はもっぱらボタンを付け替えて楽しんでいます。その一手間で自分だけの逸品になるところがすごい!
一個だけ、ボタンを変えてもおしゃれ度が増しますよ。
ガラスボタンと同じで、アクセサリーに加工して使うのもオススメ。特に軽さを利用してイヤリングにも仕立てることができるので、ハンドメイド好きな人には持ってこいの副資材と言えるでしょう。
お揃いのイヤリングとネックレス、かわいいですよ。
ペントレ(チェコリボン)がかわいい
ペントレ(チェコリボン)はいわゆるチロリアンテープ(縁飾り用のリボン)です。幅も10センチのものから1センチくらいのものまでさまざま。
チェコらしい柄
チェコっぽい柄というものがあります。民族衣装に使われているような柄をリボンにしています。図案化されてカラフルな糸で縫い取られたリボンは、何のひねりもない白シャツやスカートの裾にこれを飾るだけでフォークロア調になるものですね。
チェコにはズブジー刺繍(ししゅう)、スロバキアにはデトバ刺繍と呼ばれている伝統的な刺繍があります。さらに隣国のハンガリーにもクロスステッチとスモッキングを駆使した伝統的な刺繍があります。
ハンガリー地方の刺繍
なんといっても柄が独特で、ひと目見ればどの国、どの地方なのかもわかるというもの。それぞれに味わいが全く違うものになります。
デトバ地方の刺繍
チェコリボンはこうした刺繍の流れも受け継いでいるので、古くて新しい雰囲気のする不思議なブラウスが出来上がるのです。
チロチアンテープとどこがちがうの?
チロリアンテープはチロル地方の縁飾り用のリボンですが、今はさまざまな柄が豊富にあります。それこそアニメキャラクターだってテープになればチロリアンテープになるのです。こうしたことから、ここでは一般的に入手しやすいリボンやテープをあえてチロリアンテープと呼ぶことにします。
一方、チェコリボンは伝統的な柄に加え、色味など、素朴な雰囲気が持ち味です。だからこそ、色使いも2~3色にとどめてあって、古典的な花柄や幾何学的な模様がシックですね。
白ブラウスをチェコっぽく変身
白ブラウスをチェコ風にアレンジするとすれば、やはりお花をモチーフとしたチェコリボンをえりや袖口にあしらうとチェコ風ブラウスに早変わりします。
もちろん、チェコの民族衣装は刺繍をする場所や模様など、厳密なものがありますが、取りあえずはチェコ風、まさにボヘミアンスタイルになるので、気軽に白いシャツをリメイクしたらいかがでしょう?
チェコリボンを施す場合、さりげなく、がいいと思います。たくさん使うと、お祭り騒ぎになってしまい、着ている方が落ち着かないと思います。
程よい量でアレンジした方がシックで私は好きかな。
このほかにもかわいいのがいっぱい!
このほかにも、チェコにはちょっとしたかわいいものがたくさん揃っています。
たとえば文房具。キャラクターもののマスキングテープのほか、ノートなどいろいろあります。マグカップなどもありますよ。
真ちゅうのブローチなどもあります。ざっくりしたセーターや、大きめのストールを留めるのにも良い感じ。
どれも人の手のぬくもりを感じるような作りが心地良いのです。
まとめ
いかがでしたか?
これまで3回に渡りチェコの雑貨についていろいろと探ってきましたが、なんとなく気に入ったものはありましたか?
もしひとつでもなんとなく気になるものがあったら、まずはそれを手始めに、いろいろ情報を仕入れて、たっぷり知識を深めてから、じっくり手に取ってみることをオススメします。
いろいろ研究してみると、何がそんなにも魅力的なのかわかってきます。知りすぎて興味がなくなることもあるでしょう。でもそれでいいのです、好きか嫌いか、最終的にはそれが一番大切なのですから。